限られた職員の中、業務効率化を目指す RPAが定着するために必要なことは?

2022.12.19

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図書館・情報センター事務部
八王子電算課 主任
川戸 貴博 様

拓殖大学様は1900年、桂太郎公爵により台湾協会学校として台湾開発に貢献しうる人材の育成を目的に設立されました。以来、一貫して「積極進取の気概とあらゆる民族から敬慕されるに値する教養と品格を具えた有為な人材の育成」という建学の精神のもとに、多くの卒業生が世界各地で活躍する“国際大学”のパイオニアとして大きな足跡を残してきました。
EzAvaterの導入から約4ヶ月経過したところで、ご担当の川戸様にRPAの活用をどのように進めているのか、RPAを活用する上でのアドバイスなどをお聞きしました。

”職員の業務効率化をテーマにRPAを導入”

本日は宜しくお願いします。
まずは導入のきっかけを教えて下さい

職員の人数が限られているので、業務を効率化できないかと考えていました。そんな時に上司から便利なツールとして「EzAvater」を紹介され、「これは解決策になるのではないか」と考えました。

業務効率化がポイントですね!
RPAが解決策になると感じられたんですね

いえ、ロボットと言われても、どんなことができるかわかりませんでした。
そこでまずは体験してみようと思ったのがきっかけです。

トライアル期間ではどのように活用されましたか

教務システムの履修データを学習管理システム(LMS)に連携する作業を自動化しました。トライアルでは「ちゃんと動くのか」「本当に効率化できるのか」という2点を確認したいと思いました。

本当に効率化できるのかという疑問は解消できましたか?

自動化できるように手順を整理できていれば使えると思いました。ただ、他の課の職員にも話を展開したのですが、使えるイメージが持てなかったようです。「ちゃんと自動化できるの?」「どこに適用できるの?」「難しいんじゃないの?」といった反応でした。一部の職員だけが利用できるツールだと意味がありません。そこで、まずは自分自身の業務を効率化することから始めました。

まずはスモールスタートからということですね。
効果を実感された例を教えていただけますか?

最初に実感できたのは、私の業務をスムーズに引き継ぎができたことです。
先程お話した、データを連携する作業は以前、私が手作業で行っていました。
その業務を異動して2年目の職員に引き継いだんです。すると、業務手順が少し複雑であるため、覚えるのに時間が掛かってしまったり、ミスがないように一緒に作業する時間を取ったりと、引き継ぎに多くの時間を要していました。
そこで、業務を自動化して作業を単純化したら、すぐに手順を覚えられて、スムーズに引き継ぎを行えました。シナリオを実行するだけで作業が完了するので、「驚くほど簡単になった」と担当者がビックリしていました(笑)

業務を引き継いだ際に効果を実感されたんですね!
その時に感じたメリットを教えていただけますか?

3点あります。1点目は、属人化している業務を可視化し、業務を単純化することで、誰でもできる状態にできたことです。これにより、「休んだら迷惑を掛ける」という精神的なプレッシャーからも軽減されました。
2点目は、ツールの操作が感覚的に使えるので、引き継いだ担当者が設定変更を簡単にできたことです。3点目は、RPAがあることで業務の改善意識が高まったことです。自動化できる業務はないか、そのために業務フローを単純化できないかと自然と考えるようになりました。

”RPAを定着させるには使えるようになるまでサポートを積極的に活用し、達成感を得ること”

業務効率化はどれぐらい効果がありましたか?

1日30分程度の定型業務が削除されました。削減時間以上に大きかったのが、毎日の作業から解放されたことです。心に余裕が生まれました。

どのような状況になれば
RPAが組織に定着するとお考えですか?

RPAを定着させるためには、3つの段階があると考えています。
現在のところ、3つの業務を自動化したのみですので、他にも属人化している業務がまだまだあります。第1段階は、小さなシナリオでも、数多く作成することで、事例を沢山作ることです。

なるほど!
次はどのような段階に向かわれていきますか?

2つ目の段階は、課内で使える職員を増やし、自動化する業務を増やしていく段階です。現在、私たちは既に取り掛かっているところです。自動化業務が増えれば増える程、PRAの関心が高まっていくと考えます。

まずは課内の意識を向上されるということですね!
最終段階を教えて下さい

最終段階は、全学に広げていく段階です。電算課での実績を会議の場で報告しています。
既に興味を持っている部門もあります。

RPAを広げていくために必要なことは何でしょうか?

現場に使ってもらうことです。EzAvaterは、PCに詳しくなくても感覚的に使えると思っています。電算課でもサポートはしていきますが、ハンズオンセミナーやヘルプデスクも積極的に活用したいと考えています。

使ってもらうとどのようなメリットがありますか?

まずはシナリオが出来た時の達成感を得られることです。このような成功体験により、楽しいという実感を得ることが重要だと考えています。次に、使うことで業務改善のイメージが湧きます。
作ったシナリオが業務効率化に貢献するとわかると、どんどん自動化業務が増えていくと考えています。

RPAを利用する上で何かアドバイスはありますか?

結果を焦らないことだと思います。通常業務をやりながら並行して導入すると、使えるようになったと実感するまでに、私は1ヶ月程度掛かりました。RPAは、導入すればすぐに効率化できるという夢のツールではありません。まずは簡単なシナリオから作り、徐々に難易度を上げていくと良いと思います。

Point!
1. 全学で導入を進めるのではなく、まずは小さく始めて効果を実感する。
2. 徐々にRPAを使える職員を増やし、自動化業務を増やしていき、業務を効率化していく。
3. 使えるようになるまでハンズオンセミナーやヘルプデスクなどのサポートを積極的に活用する。
4. 結果を焦らず、まずは簡単なシナリオから作成し、小さな成功体験を積み重ねる。

わかりやすいアドバイスありがとうございます!
全学でRPAが定着するまで、しっかりサポートさせていただきます。本日はありがとうございました!

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